Journal

完熟蜂蜜とは——ミツバチが「蓋」をするまで待つ理由

「完熟」と聞くと、果物を思い浮かべる方が多いかもしれません。じつは、はちみつにも「完熟」があります。そしてこの言葉は、はちみつの味わいと品質を決める、もっとも大切な分かれ道です。完熟蜂蜜とは何か。なぜ希少なのか。天山山脈で採蜜を続けてきた正規販売元として、その意味をお伝えします。

ミツバチが「蓋」をする瞬間

ミツバチは日の出とともに花から花へ飛びまわり、花蜜を集めて巣に持ち帰ります。集めたばかりの蜜はまだ水分が多く、さらりとしています。ここからがミツバチの仕事の真骨頂です。夜になると、ミツバチたちは一生懸命に羽で風を送り、蜜の水分を飛ばして濃縮していきます。

そして蜜が「生命を紡いでゆける濃度」——糖度80度前後——まで熟したとき、ミツバチは最後に蜜蝋(みつろう)で巣房に蓋をして、蜜を貯蔵します。花蜜を持ち帰ってからこの蓋がされるまで、5日から10日。この蜜蓋がされた後に採り出されたはちみつだけが「完熟蜜」と呼ばれます。

つまり完熟蜂蜜とは、人間が手を加えて仕上げたものではなく、ミツバチ自身が「完成」と判断した蜜のことなのです。

完熟を「待たない」はちみつとの違い

現在流通しているはちみつの多くは、ミツバチが蓋をする前——つまり熟成の途中——に採蜜されています。水分の多い未熟な蜜を採り、機械で加熱して水分を飛ばし、糖度を高める方法です。

この方法は採蜜の回転が速く、効率の面では大変すぐれています。ただ、はちみつは本来デリケートな食品です。加熱の工程を経ると、蜜がもつ本来の香りや風味は変化してしまいます。瓶を開けた瞬間の芳香、とろりとした質感、花の個性——完熟蜜がもつ豊かさは、ミツバチのつくったままの状態だからこそのものです。

どちらが良い悪いではなく、「何を大切にするか」の違いです。私たちは、ミツバチの仕事を最後まで待つことを選びました。

天山山脈という、完熟に理想的な土地

森羅万象 天山蜂蜜の採蜜地は、中国・天山山脈の標高2,800mに広がる草原地帯です。高地の空気は乾燥しており、蜜の水分が自然に抜けて糖度が上がりやすい——完熟蜜づくりにとって、これ以上ない環境です。

発酵を防ぐための加熱処理をする必要がないため、採れた蜜は非加熱のまま瓶に詰められます。蓋を開けたときにふわりと立ちのぼる香りは、この「完熟×非加熱」の組み合わせが生むものです。

ここで採れる蜜の蜜源は、年にわずか二週間だけ咲く薬草花「党参(タンスン)」。完熟を待つ時間と、限られた開花期間。ふたつの「待つ」が重なるからこそ、毎年の採蜜量はごくわずかです。

完熟蜂蜜を選ぶときのヒント

店頭やオンラインで完熟蜂蜜を探すときは、次の点を見てみてください。

・「完熟」「巣蜜に蓋がされてから採蜜」といった採蜜方法の説明があるか
・「非加熱」「生はちみつ」の表記があるか
・糖度や酵素活性など、品質を裏づける数値が示されているか

森羅万象 天山蜂蜜は、2025年採蜜分の分析でジアスターゼ(酵素)活性値DN43.5——国際規格DN8の約5.4倍——という数値が確認されています(日本食品分析センター分析)。完熟と非加熱について、より詳しくは「完熟・非加熱の生はちみつとは」のページをご覧ください。


Related

あわせて読みたい:非加熱はちみつと加熱はちみつの違い薬草花タンスン(党参)とは

Online Shop

ミツバチが仕上げた完熟蜜を、そのまま。

公式オンラインショップ(STORES)にてお求めいただけます。

オンラインショップへ